JACLaP WIRE No.21 2000.04.14 



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          JACLaP WIRE No.21 2000年4月14日
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│本メールは日本臨床検査医会の発行する電子メール新聞です。なるべく等|
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│らせください。                          |
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============================≪ 目 次 ≫============================

[お知らせ]◆JACLaP WIREバックナンバーのホームページ掲載および
       JACLaP NEWSの記事転載について
[お知らせ]◆日本臨床病理学会臨床検査情報学専門部会講演会のお知らせ

[ニュース]◆第39回教育研修セミナーを主催して
[ニュース]◆リウマチ熱の撲滅対策
             〈WHOトピックス Press Dec. 1999 WHO-129〉
[ニュース]◆WHOの2002-2003年の活動
             〈WHOトピックス Press Jan. 2000 WHO-130〉
[ニュース]◆不衛生な注射行為で重篤な被害
             〈WHOトピックス Press Mar. 2000 WHO-131〉
[ニュース]◆多剤耐性結核菌を撲滅するために
             〈WHOトピックス Press Mar. 2000 WHO-132〉
[ニュース]◆平成12年度診療報酬改定について
[ニュース]◆HIMSS2000に出席して
[ニュース]◆WASPaLMの臨時理事会

[特別寄稿]◆臨床検査医学講座新設の経緯

[Q&A] ◆レジオネラの尿中抗原検出法
[Q&A] ◆不規則性抗体スクリーニング試験
[Q&A] ◆EDTAによる尿中結晶の消失
[Q&A] ◆登録衛生検査所に対する国際的認証制度
[Q&A] ◆検体検査管理加算に必要な検査適正化委員会の運営規定

[人事消息]◆北里の〆谷直人先生、獨協医科大学越谷病院の助教授に

[編集後記]◆創刊2周年を目前にして
 
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[お知らせ]◆JACLaP WIREバックナンバーのホームページ掲載および
       JACLaP NEWSの記事転載について
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 JACLaP WIREのバックナンバーを、ホームページの「日本臨床検査医会の
ご案内」の定期刊行物のJACLaP WIREの項目に掲載いたしましたのでご利用
下さい。また、今年度よりJACLaP NEWSの記事で問題ないものは、すべて
次号以降のJACLaP WIREに転載することになりました。
 以上の運用改訂により、今後はホームページで殆どのニュース記事を遡っ
てご覧いただけることになります。

[2000年3月25日 情報・出版委員長 森 三樹雄]
 
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[お知らせ]◆日本臨床病理学会臨床検査情報学専門部会講演会のお知らせ
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 当専門部会では検査医会の春季大会とジョイントで、恒例の春季学術集会
を下記のごとく開催しますので、ふるってご参加下さい。

            臨床検査情報学専門部会
             第20回春季学術集会
        EBM ( Evidence Based Medicine )に学ぼう

日  時:平成12年4月21日(金)14:30〜16:30
場  所:札幌医大教育研究棟2F 臨床第一講義室

                         司会 神辺 眞之
                         (広島大 検査)

1.  なぜEBMなのか?
                            戸谷 誠之
                      (国立健康・栄養研究所)

2.  臨床検査に必要なEBM技術
                            西堀 眞弘
                      (東京医科歯科大 検査)

3.  基本診断検査パネルの費用対効果分析
                            竹村  譲
                         (防衛医大 検査)

<特別発言>
 臨床検査の系統的再評価(SRLM)への日本の戦略
                            河合  忠
                 (自治医科大学名誉教授、ICPC所長)

[2000年4月1日 臨床検査情報学専門部会長 神辺眞之(広島大学)]
 
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[ニュース]◆第39回検査医会教育セミナーを主催して
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 昨年の臨床検査医認定試験に続いて、本年3月19日(日)に本学で第39
回検査医会教育セミナーが行われた。
 予定の受講者は、20名であったが、当日は1名少ない19名(男性17
名、女性2名)が受講者した。日本大学臨床病理学教室から土屋達行講師と岩
崎洋助手の2名がインストラクターとして参加した。
 午前は、9時から輸血の実技講習で始まった。血液型の判定(オモテ試験、
ウラ試験)、交差適合試験(主試験、副試験)、不規則抗体などについての講
義と供血者の血液型判定と供血者を決定して交差適合試験を実施するための手
技の実習指導があった。卒業してから輸血検査を実施したことのない受講者
(半数が病理学出身の先生)も多くみられ受講者は、悪戦奮闘しながら輸血手
技を修得していた。インストラクターから、認定試験では血液型を間違って判
定するような致命的ミスをしないよう注意があった。
 昼食時には、日本臨床検査医会の河野均也会長の挨拶の後、2名(教授)の
受講者による「最近の糖尿病の分類と診断」と「外科病理と検査医学」のテー
マでランチョンセミナーがおこなわれた。
 休憩もそこそこに午後からは、血液疾患の骨髄像、末梢血像について初心者
コース、中(上)級者コースの2グループに分かれ、初心者コースは白血球の
形態学的特徴の解説からはじまり、中(上)級者コースへと進んだ。中(上)
級者コースでは、スライドによる血液細胞像の講義があり、続いて約50枚の
顕微鏡標本を用いて血液疾患に関する解説が行われた。
 コーヒーブレイク中には、免疫電気泳動像の判読についての講義がプリント
を用いて行われた。その後解読できなかった顕微鏡標本の症例について解説が
おこなわれたが、受講者は最後まで熱心に顕微鏡をのぞいて血液疾患の標本を
解読していた。
 非常にタイトなスケジュールであったが、インストラクターの充実した実習
内容と熱心な教育指導により、午後5時までに検査医会教育セミナーは無事終
了した。インストラクターのご努力と関係各位に深謝したい。また受講者は、
臨床検査医認定試験に全員合格できるように頑張っていただきたい。

[2000年3月27日 大阪市立大学医学部臨床検査医学 田窪孝行、巽 典之]
 
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[ニュース]◆リウマチ熱の撲滅対策
             〈WHOトピックス Press Dec. 1999 WHO-129〉
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 小児や若年者に対するリウマチ熱とリウマチ性心疾患は毎年40万人もの死
者を出している。現在この病気にかかっている1200万人の患者のうち、200
万人は再入院を繰り返し、100万人は5-20年以内に心臓手術が必要となる。
アジア、アフリカ、南米、地中海東部の4地域が最も罹患率が高く、この病
気の症状を呈する患者は学童の1%にも及ぶ。リウマチ熱/リウマチ性心疾
患は多くの心臓血管疾患の中で、予防可能な疾患であり、各国のわずかな財
政措置で撲滅できる。例えば5年間に年間5万米ドルを投入すると、学童30万
人の予防プログラムができ、治療費の高いリウマチ性心疾患500例を予防す
ることができる。WHOでは第一次予防対策として溶連菌による咽頭炎の早期
発見と治療が急性リウマチ熱の発病を防ぐとしている。第二次予防対策とし
てはペニシリンの長期投与である。適切に治療されれば75%の患者は完全治
癒する。WHOのリウマチ熱に関する予防プログラムはコスタリカ、キュー
バ、クウェートなどの22の発展途上国で実施されている。

[ホームページ/世界の保健医療ニュース]
 
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[ニュース]◆WHOの2002-2003年の活動
             〈WHOトピックス Press Jan. 2000 WHO-130〉
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 WHO第105回理事会が2000年1月24日-29日に開催された。WHO事務総長
Brundtland博士は貧困と健康について言及した。世界人口の約20%、13億人が
絶対貧困と呼ばれ、1日1米ドル以下で生活している。貧困とは収入が少ないだ
けではなく、健康面においても最悪の状況に陥っている。これら、絶対貧困の
人たちの5歳までの死亡率は5倍高い。アフリカのサハラ以南地域では絶対貧困
の人が50%を占めているが、ここでは妊婦の死亡危険率は、ヨーロッパでの
4000人に1人に比較し、12人に1人と高い。この他、食品の安全性も討議され、
特に食品由来の疾患が公衆衛生上の大きな問題として取り上げられている。先
進国においても30%以上の人が毎年何らかの食品由来の疾患に罹患している。
1990年では発展途上国における下痢由来の死亡者は、毎年2億400万人と推定さ
れ、そのうち240万人が5歳以下で死亡している。食品由来の疾患としては狂牛
病、ダイオキシンや重金属の中毒、大腸菌O-157中毒などである。理事会では
喫煙の抑制、エイズや結核の撲滅などが討論の焦点となった。

[ホームページ/世界の保健医療ニュース]
 
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[ニュース]◆不衛生な注射行為で重篤な被害
             〈WHOトピックス Press Mar. 2000 WHO-131〉
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 注射器の頻回使用と汚染注射筒・注射針の再利用により、全世界でB型肝炎
が800万-1600万人、C型肝炎が230万-470万人、エイズ感染症が8万-16万人発生
している。エジプトではC型肝炎の大部分は不衛生な注射行為に起因してい
る。特に、不完全滅菌した注射筒・注射針が住血吸虫の治療に用いられてい
る。エジプト人の約13%がC型肝炎に感染し、それが慢性肝疾患、肝硬変、肝
臓がんに進展している。このように不衛生な注射行為によりウイルス性肝炎や
他の感染症が蔓延する。注射由来の感染症を防ぐためにWHOでは3つの戦略を提
唱している。まず最初に実施することは注射の回数削減と安全な注射の実践、
次に完全滅菌した注射筒・注射針の使用、3番目に使用済みの注射筒・注射針
の廃棄である。

[ホームページ/世界の保健医療ニュース]
 
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[ニュース]◆多剤耐性結核菌を撲滅するために
             〈WHOトピックス Press Mar. 2000 WHO-132〉
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 多剤耐性結核菌は中国、インド、イラン、モザンビーク、ロシアでは新しく
罹患した結核患者の3%以上に見られる。イスラエル、イタリア、メキシコで
は多剤耐性結核菌は新しく罹患した結核患者の6%以上となり、さらにラトビ
ア、ドミニカ、アルゼンチン、象牙海岸では高率である。エチオピアでは1997
年に多剤耐性結核患者は全結核の14%を占めていたが、今日では18%にも増加
している。多剤耐性結核菌が広がった背景は5種類の抗結核剤の不適切な使用
である。これらの抗結核剤が適切に処方され、6-8か月間継続的に服用すれば
結核菌の耐性は起こらなかった。WHOでは3つの戦略をたて耐性結核菌の広がり
を防止しようとしている。まず初めはDOTS(短期直接治療)、次いでDOTS-
Plus、最後は抗結核剤やワクチンの開発である。

[ホームページ/世界の保健医療ニュース]
 
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[ニュース]◆平成12年度診療報酬改定について
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 平成12年度の診療報酬改定が3月17日に官報に告示された。臨床検査に関
しては平成11年度の検査差益33.2%を縮小するために、臨床検査実施料が
7.2%と大幅に引き下げられた。しかし、検体検査管理加算(I)が創設され
たため、臨床検査の専門医がいない200床以上の病院(全国で4,000〜5,000施
設)でも外来患者と入院患者について月1回25点が算定できるようになった。
さらに、この検体検査管理加算(I)はいわゆるブランチ・ラボとかFMS方式
ラボと呼ばれている検査センター主導の臨床検査部では算定できないことに
なった。このような劇的な改定により今後、病院検査部のアウトソーシング
傾向に一定の歯止めがかかったと思われる。
 また、臨床検査の専門医の常勤する施設では以前から入院患者について
は、検体検査管理加算(II)を算定できたが、今回の改定では月1回220点に
増点された。同時に、検体検査管理加算(I)についても外来患者について
月1回算定できるようになった。また、各種検体検査判断料が3〜10点引き上
げられた。このように今回の改定では臨床検査実施料が大幅に引き下げられ
た代わりに、検体検査管理加算(I)、(II)および各種検体検査判断料が
引き上げられたため、200床以上の病院では臨床検査についてはそれ程の収
入減にはならないと思われる。さらに、今回の改定では日本版DRG/PPSは導
入されなかったが、小児入院医療管理料、外来診療料、短期滞在手術基本
料、救命救急入院料、療養病棟入院料などとして検査の包括化が行われた。
 一方、衛生検査所にとっては臨床検査実施料が大幅に下げられると共に、
ブランチ化・FMS化が困難になっていく中で、生き残りをかけた過当競争が
懸念される。
 これから少しずつ経済も上向くものと思われるが、国の収入が伸び悩む中
で、国民医療費の増加はしないものと思われる。臨床検査を取り巻く現状は
厳しいが、今後もわれわれの要望を通すように努力していかなければならな
い。

[2000年4月11日 副会長 森 三樹雄]
 
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[ニュース]◆HIMSS2000に出席して
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 HIMSS2000(Healthcare Information and Management Systems Society
2000; 医療情報・管理システム会議2000)という米国で最大規模の医療情報会
議が2000年4月9日〜13日にダラスのコンベンションセンターで開催された。
筆者はこの会議に出席する機会を得たので、その概要を報告する。会議は展
示と講演の2つに分かれている。展示はコンベンションセンターの中央にあ
る巨大な展示場に約600社が出展し、入場者は約17,000人である。展示して
いる会社はマイクロソフト、IBM、インテル、NEC、シーメンス、ゼネラルエ
レクトリック、サンマイクロシステムズ、カシオなどの大手のコンピュー
ター会社から小さなソフト会社まで大小の会社が展示している。
 各社が開発した医療分野へのソフトを利用し、病院、医師、HMO保険会
社、支払者、薬局などを結んだ医療情報のネットワークの構築、遠隔医療、
マネージドケアなど全てを結ぶネットワークなどのソフトは大手の会社、ま
た部分的なソフトの開発については小さな会社が実施し、効率的に運用でき
ると宣伝している。これらのソフトを用いることによりコストの削減、患者
の待ち時間の減少、患者の満足度の増加、医師の時間の節約などの効果が得
られる。
 アメリカは情報化社会といわれているが、現時点の統計でみると、18歳以
上の成人は35%がインターネットを利用しており、そのうちの50%が健康関
連のホームページをインターネットで見ているといわれている。医師の85%
はインターネットを利用し(1999年2月に比べ42%の増加)、医師の63%はE-
メールを使用し、また医師の33%は患者との対話にE-メールを利用している
とのことであった。
 現在、注目すべき傾向として手の平にのるパームトップパソコン(情報端
末器)を学生や医師に常時も携帯させる施設が増えてきていることである。
例えばハーバード大学医学部、マサチューセッツ総合病院、シーダー・サイ
ナイ・メディカルセンター、デューク大学、CDC、ノースカロライナ大学
など米国の200以上の医療機関が導入している。パームトップパソコンを常
時携帯し利用することにより、患者への請求書作成、検査データを含む患者
の情報管理、臨床的なガイドラインのチェック、患者のモニタリング、緊急
患者のケア、薬の処方などが瞬時に利用できる。個々の医師が入力した情報
端末器をクレイドルという接続台にのせると、1〜2分で病院のサーバーの中
に全てのデータが取り組まれるようになっている。更に最近では、新型のモ
デムが内蔵されている無線携帯端末器から一瞬にして、情報がサーバーに蓄
積されるようになってきている。このような超小型の携帯情報端末器が米国
では急速に普及しているようである。
 講演は146題あり1題が75分間で数人の演者が発表しそれに質疑応答すると
いう形式であった。抄録集に掲載されていたトピックスのいくつかを紹介す
ると、現ノースカロライナ大学病院における病歴記録のペーパーレス化、医
療における過誤の発見と解決法、救命救急センターにおける情報技術の利用
法、遠隔医療、新しい病院における情報管理の構築、臨床診断支援システ
ム、臨床的画像システムの構築、マネージドケア情報システムの構築、診断
名の自動的コード化するソフトウェアの開発などである。また、ワーク
ショップが14題あった。この他、ポスターセクションが25題あり、これら全
てデジタル化されており、会場の中に設置されている14台のテレビモニター
を操作すれば、そのスライドの内容をいつでも見ることができるようになっ
ていた。

[2000年4月14日 副会長 森 三樹雄]
 
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[ニュース]◆WASPaLMの臨時理事会
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 ASCP会議が20O0年4月7日から11日まで米国ボストンのシェラトンホテルで
開催された。WASPaLM理事会もこの会議に合せて4月7日と4月8日に開催され
た。その内容はブラジルで行わたれた第20回世界病理・臨床検査医学会議の
理事会及び評議員会の議事録の確認、新しい Directory作成のための情報収
集と校正の方針、各種委員会と各種審議会の委員長の人事、賛助会員からの
寄付金の使用法、8月末にウイーンで行われる理事会の議題などが討議され
た。また、第6回アジア臨床病理学会をWASPaLMの後援について了承された。
 CAPの会長のProf. Paul Bachner、ASCPの会長Prof. Stebbins Chandorの
とも会談することができた。WASPaLMに対して米国の貢献の仕方について話
し合った。特にCAPの会長Prof. Paul BachnerよりSNOMEDの各国への普及、
精度管理と精度保証について米国が貢献できることを強調していた.また、
WASPaLMの財政基盤の確立するよう求められた。
 ASCPの会長Prof. Stebbins Chandorに臨床病理学と臨床検査医学の名称に
ついて訪ねたところ、10年以上前からPathology and Laboratory Medicine
という病理学のあとに臨床検査医学をつけた名称に変更している施設が増え
ているとの由であった。検査部長にPhDの人がなることが多くなっている理
由については、米国の病理医と臨床検査医の個々収入を比較すると、病理医
の収入の方が臨床検査医の収入に比べ、3倍位よいので必然的に病理医にな
る人が多くなり、臨床検査医のポストが空くため、それを埋めるためにPhD
の人が検査部長になるケースが多いとの説明があつた。米国の病理部長は生
検や細胞診の標本件数に応じて病院収入の何%をもらうという契約している
ところが多く、そのもらった収入の中から自分の判断で病理医を何名雇うか
決めるシステムになっている。我国の場合は病理医も臨床検査医もほぼ同じ
給料なのでの米国のようなことは起りえにくい。4月の診療報酬改定で検査
点数は下がったが、その代り検体検査管理加算IとIIにみられるように、臨
床検査医が有利な状況も見えてきている。

[2000年4月14日 副会長 森 三樹雄]
 
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[特別寄稿]◆臨床検査医学講座新設の経緯
           札幌医科大学医学部臨床検査医学講座 渡辺 直樹
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 平成7年9月に検査部教授を拝命して以来、はやいもので約4年半を経過し
ました。この間、各種制度の整備に努めて参りましたが、目標の一つに掲げ
ていた臨床検査医学講座を、4月に開講することが出来ました。現在、北海
道は他の地方自治体と同様に未曾有の財政危機にあり、教育研究費や管理職
手当等給与の一部カットや、新規事業の全面凍結が方針として打ち出されて
います。このような逆風のなかで、講座を開講出来たのは、部員の頑張りも
ありますが、学長をはじめ教授会のメンバーや事務局が一丸となって、本庁
を説得してくださったおかげと感謝しています。
 この件に関しては、教授就任直後より各方面にお願いをし、平成8年2月22
日には、医学部講座化等検討委員会が、“近い将来において検査部を臨床検
査医学講座とすること”を、学長に提言しました。この提言に基づき、具体
化に向けて講座化等ワーキンググループ(臨床系教員組織検討グループ)で
の検討が始まりました。しかし、“速やかに進めるべきと判断した”との検
討結果報告書が提出されるまでに、約3年半が経過しました。この期間の意
味は、以下に抜粋する平成11年9月16日付け報告書の「3項目の理由」に、集
約されています。
1.検査部は、昭和61年度の検査実績(件数)272万に比べて、平成8年度は
 362万件、平成9年度は346万件と着実に実績をあげており、特に遺伝子検
 査、高度先端検査などを取り入れるなど、大学の講座にふさわしい高度な
 医療を提供している。
2.活発な研究活動を行っており、平成7年以来現在までに、学術著書40
 篇、総説91篇、原著170篇を発表するなど、ほぼ臨床講座に匹敵する研究
 業績をあげている。
3.このような研究活動は、学外からも高く評価されており、第三者評価の
 一つの基準となる文部省科学研究費補助金、厚生省がん研究助成金などを、
 平成7年以降現在までの5年間に20件受けていることから、これがわかる。
(原文のまま)
 すなわち、実績を検証していた期間に他なりません。特に、臨床検査に関
する部分が1/3にすぎない点は、今後、臨床検査医学講座を運営していくう
えで、私自身教訓となりました。大学に臨床検査医学という学問が必要であ
ることをいかに訴えても、前提として大学人(組織)としての資格をクリ
アーしなければ、何人も耳を傾けてくれないということです。臨床検査医を
目指す若い方々にも、是非ご理解いただきたい点です。
 このような話は、他の方々にとっては多くの場合耳障りであり、編集室か
ら依頼を受けた際にもためらいましたが、何かの御参考になればと思い、あ
えて筆をとりました。

[2000年4月1日 札幌医科大学医学部臨床検査医学講座 渡辺 直樹]
 
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[Q&A] ◆レジオネラの尿中抗原検出法
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(Q)レジオネラの尿中抗原検出法の意義、測定キットおよび保険上の扱いを
教えて下さい。(岡山県 臨床検査技師)

(A)レジオネラの検査のうち現在保険適用は培養のみです。
 抗原については、血中濃度は尿中の1/30-1/100にとどまるため、現在市販さ
れているキットでの検出は困難で、診断のための抗原検出には尿が有用です。
抗菌薬投与後でもある程度の期間は陽性となりますが、持続期間は不定で、数
日から1年以上陽性となることもあります。
 現在外国で3種の尿中抗原検出用キットが市販されていますが、日本では市
販されていません。
 (1) Binax Legionella urine antigen EIA kit
  (米国 Binax社:アスカ純薬取り扱い)
 (2) Biotest Legionela Urine Antigen EIA Kit
  (独 Biotest社:ビオテスト在日事務所)
 (3) Binax NOW Legionella
  (米国 Binax社:アスカ純薬取り扱い)
 (1)は最初に実用化され、Legionella pneumophila血清型1のみを検出しま
す。(2)はLegionella属全体を検出するとされています。(3)はLegionella
pneumophila血清型1のみを検出する迅速診断キットです。また(1)(2)は3時間
を要し分光光度計を使用しますが、(3)は15分で終了し器具は不要です。
 なお、呼吸器検体や胸水中の抗原量は低く、菌体を直接検出するキットが海
外にありますが感度は低くなります。詳しくは、下記参考文献にレジオネラの
特集が組まれていますのでご覧下さい。

【参考文献】
[1]臨床と微生物 vol.25 N0.1 (1998年1月号)

回答日:2000年3月20日
回答者:認定臨床検査医 山口 惠三(No.372)
    東邦大学医学部微生物学教室 小林 隆夫

[ホームページ/臨床検査ネットQ&A(微生物学検査)]
 
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[Q&A] ◆不規則性抗体スクリーニング試験
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(Q)先日、輸血のために不規則性抗体スクリーニング試験を行ったところ 次
のような結果がでました。
        1     2     3     Di    自己
アルブミン  1+   w+〜−  w+〜−    1+     −
クームス法   −     −     −      −     −
 何故こんな結果になるのかを教えてください。(大阪府 臨床検査技師)

(A)クームス法では明らかに陰性なのに、アルブミン法で凝集反応が見ら
れ、しかも、型特異性を示さない・・・このようなケースでは、連銭形成が強
く疑われます。
 おもな不規則抗体の反応様式についてはMedical Technology vol.22 p.580
をはじめ、様々な一覧表が示されていますが、クームス法よりアルブミン法で
よく検出されるという不規則抗体はみられません。
 また、上記のアルブミン法での反応態度を見ると反応の強弱はあっても型特
異性がない汎血球凝集が疑われます。反応温度は37℃ですので、寒冷凝集はあ
り得ません。ふだん、輸血の検査に従事している方なら、アルブミン法では連
銭形成が生じやすいことを経験的にご存じのことと思います。血球によって反
応の強さには強弱があり、とくに自己対照で弱いものです。
 このような場合は、スライドグラス上に血球と血清を反応させた溶液を一滴
滴下してカバーグラスをのせ、顕微鏡で見てください(その際は、コンデン
サーを下げる)。血球が面と面で重なり合った連銭が確認できると思います。
 正しく行われたクームス法で陰性であれば、臨床的に意義のある不規則抗体
を見落としている可能性はかなり低いはずですし、輸血した結果、不規則抗体
に基づくトラブルを生じる可能性は「極めて低い」でしょう。

回答日:2000年3月25日
回答者:認定臨床検査医 村上 純子(No.370)

[ホームページ/臨床検査ネットQ&A
                (免疫学的検査/血清検査/輸血検査)]
 
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[Q&A] ◆EDTAによる尿中結晶の消失
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(Q)尿沈渣の結晶がEDTAを加えると消える理由を教えて下さい。(東京都
 臨床検査技師)

(A)尿沈渣の検査において、無晶性塩が大量に析出し尿沈渣観察の重大な
障害になる場合があります。このような場合に、他の沈渣形態にあまり影響
を及ぼさず無晶性塩のみ溶解させる方法として、沈渣に対してEDTA生食
(0.4%)を10mlまで添加し、混和後再遠心する方法(文献1-2)が用いられてい
ます。
 尿沈渣に見られる無晶性塩の代表として、無晶性リン酸塩(アルカリ性下)
と無晶性尿酸塩(酸性下)があります。無晶性リン酸塩は、リン酸と尿中に排
泄される電解質との塩の混合物と考えられますが、その大部分がCa塩である
と考えられます(文献3)。そして、CaはEDTAと安定なキレート化合物を形成
しやすいため(文献4)、無晶性塩は消失すると考えられます。
 ちなみにシュウ酸Ca結晶などは、沈渣観察の障害になることは少ないです
が同様にEDTA生食により小型結晶などは溶解してしまいます。
 無晶性尿酸塩の構成要素については、Na、K、Ca、Mg、NH3などとの塩が含
まれると考えられますが(文献5-6)、尿酸塩は本来水溶性であり、EDTAを含
まない生食のみでも溶解することが知られています(文献3)。

【参考文献】
[1]稲垣勇夫:尿沈渣検鏡における無晶性塩類成分の妨害除去法、臨床検査
 26(9)1085, 1982.
[2]稲垣勇夫:尿沈渣中の無晶性塩類の除去法、検査と技術 13
 (10)963,1985.
[3]三宅一徳:尿沈渣中リン酸塩の除去と形態変化、Medical Technology
 21(9)261,1993.
[4]斎藤一夫:新しい錯体の化学,第1版.東京:大日本図書、1986. p123
[5]高橋二美子、伊藤機一:無晶性塩の除去とそれによる影響、臨床検査
 34(6)762-3,1990.
[6]Graff L:A handbook of routine urinalysis, 1st ed. Philadelphia:
 JB Lippincott, 1983 .p90

回答日:2000年4月3日
回答者:認定臨床検査医 今福 裕司(No.377)

[ホームページ/臨床検査ネットQ&A(一般検査)]
 
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[Q&A] ◆登録衛生検査所に対する国際的認証制度
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(Q)登録衛生検査所に対する国際的認証制度の見通しについて教えて下さ
い。

(A)まず、今後、保健医療行政がどのように変革するかによって大きく異
なります。そこで、現状の医療行政がほぼ現状のまま続くと仮定して回答い
たします。

1.登録衛生検査所の国内における認定制度
 登録衛生検査所については、「臨床検査技師、衛生検査技師等に関する法
律」の中で、検査室の質的管理に関する指針が示されており、それに沿った
業務を進めることになっています。日本医師会による『外部精度管理調査』
に代表される外部精度管理調査に参加することが義務付けられています。法
律では、厚生省の指導によって、各都道府県がほぼ2年に一度の立ち入り調
査を含む査察を実施していますが、行政指導に留まっており、罰則等は適用
されません。しかし、検査室の認定/認証を受けなければ検査の受注を出来
ないと言うものではありません。ただし、現在、財団法人医療関連サービス
振興会が実施する査察/審査に合格すると認定証およびマル適マークが発行
されていて、大部分の登録衛生検査所は認定証を取得しています。これを取
得していることを前提に競争入札に参加させる医療機関も少なくありません
ので、国内ではマル適マークの取得が必要となるのが実態でしょう。しか
し、これはわが国だけに通用する認定/認証であって、国外では認知されて
いません。もちろん、ISO登録とは全く関係がありません。

2.登録衛生検査所のCAP認定制度
 専門家グループが自主的に臨床検査室の認定を実施するシステムとして
は、College of American Pathologists(アメリカ病理医会)が長年実施し
てきたものが最大級で、もっとも有名です。CAP認定制度は、米国保健省の
Health Care Finance Administration(HCFA、保健医療財政局)により公認
されている制度の一つですが、その他にもいくつかの公認された認定制度が
あります。こうした公認の認定制度により認証された検査室のみが政府管掌
医療保険からの報酬支払いが認められており、これに追従する民間医療保険
会社も増えています。
 日本国にある米軍病院では、米国の方式に倣って、少なくともCAP認定ま
たはそれに準ずる認定を取得していることを外注の条件として提示していま
す。したがって、大手の登録衛生検査所のいくつかはCAP認定を取得してい
ます。今後、他の近隣諸国に駐留する米軍医療施設からの受注を希望する場
合には、どうしてもCAP認定を取っておく必要があります。その仲介をする
International Medical Accreditation(IMA)プロジェクトが、在日米国企業
によって遂行されています。すなわち、CAP認定を取得するためには、事前
に検査室のマネジメント方式を改善し、2年間程度の準備が必要であるため
に、IMAがそれを支援するわけです。

3.登録衛生検査所のISO認証制度
 ある大手の民間検査センターが国際オリンピック委員会からドーピング検
査を受注するにあたって、ISO認証を取得することを条件として提示され、
何年かの準備期間を経て取得した例があります。しかも、臨床検査室のISO
認証を実施する認証機関がわが国には未だ設立されていません。したがっ
て、オーストラリアのNational Association of Testing Authorities
(NATA)から認証を取得しました。工業分野では、既にわが国でもこうした認
証機関がいくつかあり、それらの認証機関を認定する公的な機関としては財
団法人日本品質システム審査登録認定協会(JAB, The Japan Accreditation
Board for Quality System Registration)があります。
 上記の場合を除くと、現在の日本国内では、ISO認証を取得しなければな
らない法的義務はありません。しかし、いくつかの登録衛生検査所がISO
9000シリーズ(品質管理)またはISO 14000シリーズ(環境管理)に基づく認
証を取得している場合がありますが、あくまでも自発的に行っているわけで
す。その最も大きな理由は、(1)ISO認証を取得することで企業に対する
イメージアップに繋がること、(2)認証を取得する準備過程で企業内の管
理体制の改善が期待できること、そして(3)その結果として企業の効率的
経営に結びつくこと、などです。

4.登録衛生検査所の認証についての展望
 現在、ISO/TC212〔臨床検査と体外診断検査システム〕専門委員会では、
『臨床検査室のクオリティマネジメント』に関する国際規格(ガイドライ
ン)が準備中で、2000年末までには公開される予定です。これは、従来
の工業分野でのISO9000シリーズに準じており、臨床検査室の特性を考慮し
た内容になっています。これが公開されると、その規格内容を満たしている
かどうか(適合性)を検証する臨床検査室の認定/認証制度が導入されるこ
とになるでしょう。一旦国際規格が制定されると、世界貿易機関(WTO)の
申し合わせで、国内規格に優先することになり、世界各国はその国際規格を
導入するよう努力するでしょう。とくに、ヨーロッパ連合では各国間の障壁
がなくなるわけですから、臨床検査所業務についても当然国際競争が激しく
なり、ISO認証取得が受注競争のために必須となると予想されます。もし、
わが国が臨床検査受託の面でアジア圏での主導権を握ろうとすると、ISO認
証取得が不可欠の要素となるでしょう。日本国内では、医療行政の改革が進
み、米国のCLIA'88に準じて、保険診療報酬を受け取るためには、公的な認
証を取得した臨床検査室での検査に限定するようになれば、必然的にすべて
の臨床検査室が公的な認証を取得せざるを得ないことになります。現在、厚
生省内ではそのような動きは未だ公表されていません。
 公的な認証制度はどのようになるかは厚生省が決定することになります
が、global harmonizationの立場から当然ISO認証制度が第一に考慮される
のではないかと推定されます。CAP認定制度は、臨床検査の専門家の間では
高い評価を受けていますので、その導入の可能性もあります。ただ、米国内
でもいろいろ意見があります。CAP認定制度とISO認定/認証制度はしばらく
共存するであろうが、いずれはISO認定/認証制度に集約していくのではな
いかとの意見もあります。専門的な審査内容については、現在のところ、
CAP認定制度に軍配が上がるでしょう。しかし、両者の最も大きな違いは、
CAP制度は仲間同士での審査であり、ISO制度は第3者機関による審査である
点です。今後、国内外の動向を見極めて、わが国での臨床検査室認証機関を
早期に設立する必要があると思います。

回答日:2000年4月5日
回答者:認定臨床検査医 河合 忠(No.22)

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[Q&A] ◆検体検査管理加算に必要な検査適正化委員会の運営規定
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(Q)検体検査管理加算に必要な検査適正化委員会の運営規定について、具
体的に教えて下さい。(佐賀県 臨床検査技師)

(A)社会保険研究所発行の「点数票改正点の開設(通称白本)」(定価
4000円)のP.763に「検体検査管理加算(1)、(2)及び血液細胞核酸増
幅同定検査の施設基準に係る届出書添付書類(様式11)」が記載されており
ます。(「特掲診療料の施設基準に係る届出書(添付2)」はP752)
 これらの届け出は、今まで各都道府県知事への届け出であったものが、今
年度より社会保険事務局へ届け出ることとなりましたので、詳しいことを問
い合わせをするのであれば、各都道府県の社会保険事務局に問い合わせて下
さい。
 臨床検査の適正化に関する委員会の有無については、「委員会の運営規定
を添付すること」となっております<厚生労働省(組織再編)[参考資料]
>。「議事録を添付すること」とは記載されておりませんが、届け出後の監
査で運営されているか否かを確認するために議事録の提出を求められる可能
性が大です。
 運営規定の内容は見本はないのですが、次のように考えたらよいと思いま
す。運営規程は本来各医療機関の実情に合わせて作成されるべきものであ
り、既に検査委員会が設置されている場合等の事情によりその内容も異なる
ので、適宜内容を変更して作成する必要があります。
 また、委員会規程を含め設置基準全体が適合しているかの判断は、各地方
社会保険事務局に委ねられるものですので、必ず管轄の社会保険事務局にご
確認してください。尚、届け出は4/16までとなっており、それ以降の場
合は5月以降のレセプトから算定できることとなっておりますので注意して
下さい。

回答日:2000年4月14日
回答者:認定臨床検査医 森 三樹雄(No.45)

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[人事消息]◆北里の〆谷直人先生、獨協医科大学越谷病院の助教授に
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4月1日付
 吉村  學 洛西シミズ病院         院長
 〆谷 直人 獨協医科大学越谷病院臨床検査部 助教授
 
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[編集後記]◆創刊2周年を目前にして
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 JACLaP WIREの創刊は1998年5月23日ですから、足かけ2年になろうとしてい
ます。号数も本号で21号とほぼ毎月発行されていたことになります。この間、
会員のほとんどの先生方はE-mail adressを取得されたために、会員相互の情
報伝達は従来と比較にならないくらい早くなりました。会員数も増加し、情報
の量も多くなったために、最近ではJACLaP WIREは月に2回発行されることも多
くなりました。情報・出版委員会で行っている会員相互の情報伝達の手段であ
るJACLaP WIRE、日本臨床検査医会ホームページ、JACLaP NEWS、Lab CPなどを
介し、会員の皆様方は多くの重要な情報が居ながらにして迅速に得られるよう
になり、日常業務に有効に生かされていると思います。JACLaP WIREは情報・
出版委員会の情報部門委員の多大なご努力で維持されています。この情報伝達
手段を今後とも有効に維持・活用するためには、日本臨床検査医会として今ま
で以上、システムとしての対応が必要な時期が来ていると思っています。
 今後ともJACLaP WIREを日本臨床検査医会の主要な情報伝達手段として活用
するため、会員の皆様方へは、有用な情報の提供、ネットQ&Aへの回答の対
応などの積極的なご協力をお願いいたします。

[情報・出版委員会 土屋 達行]

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JACLaP WIRE No.21 2000年4月14日
■発行:日本臨床検査医会[情報・出版委員会]
■編集:JACLaP WIRE編集室■編集主幹:西堀眞弘
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