JACLaP WIRE No.18 2000.01.11 



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          JACLaP WIRE No.18 2000年1月11日
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============================≪ 目 次 ≫============================

[お知らせ]◆名称の英文表記掲載のお知らせ
[お知らせ]◆日本臨床検査医会教育セミナーの受講申込みについて

[ニュース]◆WHO、ユニセフ、ロータリークラブがポリオワクチンで
       緊急アピール        〈Press Dec. 1999 WHO-128〉

[編集後記]◆日本の平和革命
 
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[お知らせ]◆名称の英文表記掲載のお知らせ
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 ホームページに掲載している1999年(平成11年)版要覧に、主な名称の英文
表記を追加掲載しましたので、ご利用下さい。なお、要覧はホームページの
contentsから「日本臨床検査医会のご案内」を選ぶとアクセスできます。

[1999年12月27日 副会長 森 三樹雄]
 
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[お知らせ]◆日本臨床検査医会教育セミナーの受講申込みについて
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 日本臨床検査医会教育セミナーの平成12年度の日程が決まりましたのでお知
らせします。

○第38回日本臨床検査医会教育セミナー
 内容:「輸血・骨髄像・免疫電気泳動法の実技講習」
 日時:2000年3月5日(日) 午前9:00〜午後5:00
 場所:日本大学医学部(板橋)
 担当:臨床病理学教室 熊坂一成先生

○第39回日本臨床検査医会教育セミナー
 内容:「輸血・骨髄像・免疫電気泳動法の実技講習」
 日時:2000年3月19日(日) 午前9:00〜午後5:00
 場所:大阪市立大学医学部
 担当:臨床検査医学教室 巽 典之先生

(第38回と第39回は同じ内容の講習を東京と大阪で行います。人数の関係で受
講地がご希望に添えない場合もありますので、予めご了承下さい)

○第40回日本臨床検査医会教育セミナー
 内容:「精度管理・検査室管理」
 日時:2000年4月15日(土) 午前9:00〜午後4:30
 場所:昭和大学医学部
 担当:臨床病理学教室 高木 康先生

○第41回日本臨床検査医会教育セミナー
 内容:「生化学・一般検査・微生物検査の実技講習」
 日時:2000年6月4日(日) 午前9:00〜午後5:00
 場所:順天堂大学医学部
 担当:臨床病理学教室 猪狩 淳先生

○第8回Good laboratory management(GLM)に関するワークショップ
 内容:Good laboratory managementに関するカリキュラム設定
 日時:2000年5月20日(土)午後1:00〜21日(日)午後4:00
 場所:自治医科大学研修センター
 担当:熊坂一成チーフプランナー

 受講ご希望の方は、1月20日までに下記書式にて日本臨床検査医会事務局ま
で、ファックスでお申し込み下さい。なお、受講料は各セミナーともそれぞれ
1万円です。

○参加者のご氏名:
     ご所属:
     ご住所:
     電話番号:
     ファックス番号:

○各セミナーにつき右側の選択肢の中からひとつ選んで記入して下さい
 第38回セミナー(日本大学)… □参加希望 □第2希望 □希望せず
 第39回セミナー(大阪市大)… □参加希望 □第2希望 □希望せず
 第40回セミナー(昭和大学)… □参加希望       □希望せず
 第41回セミナー(順天堂大学) □参加希望       □希望せず
 第8回GLMワークショップ… □参加希望       □希望せず

○送付先
 日本臨床検査医会事務局 高木 康
 FAX:03−3788−4927

[1999年12月29日 総務・会計幹事 高木 康]
 
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[ニュース]◆WHO、ユニセフ、ロータリークラブがポリオワクチンで
       緊急アピール        〈Press Dec. 1999 WHO-128〉
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 世界障害者デーにおいてポリオを撲滅するための緊急アピールが行われた。
2000年末までにポリオを撲滅するための迅速なアプローチとしてポリオワクチ
ン5000万米ドル相当のポリオワクチンを供給することが必要である。昨年は4
億5000万人の小児に対し世界規模でワクチンが投与された。今年はさらにこの
運動を加速させた。インドでは5歳以下の小児、1億3000万人に対しポリオワク
チンの接種が行われた。しかし、南アジアやサハラ南部アフリカ諸国ではワク
チンの購入の資金不足に陥っている。WHO、ユニセフ、ロータリークラブの
首脳が集まり来年、必要なポリオワクチン7億人分の資金を集めることになっ
た。ビル・メリンダ ゲイツ財団から5000万米ドル、ターナー財団から2800万
米ドルの寄付があった。アフガニスタン、アンゴラ、コンゴ、ソマリア、スー
ダン、バングラデシュ、エチオピア、インド、ナイジェリア、パキスタンなど
のポリオが発生する国が主な対象となる。

[ホームページ/世界の保健医療ニュース]
 
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[編集後記]◆日本の平和革命
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 明けましておめでとうございます。心配された2000年問題が大きな被害をも
たらすこともなく、関東では穏やかな新年を迎えていますが、皆様いかがお過
ごしでしょうか。

 海外では、21世紀がいつから始まるか、といった生真面目な議論を脇へ押し
やる勢いで、新世紀のお祝いムード満開でしたが、我が国はお祭り騒ぎをする
元気もなく、相変わらず薄暗い曇天が行く手を覆っています。十年一日の公共
事業中心の景気対策、時代遅れのミレニアム事業、無定見なペイオフの先送
り、無責任な医療保険制度改革の先送りに加え、介護保険のように、選挙が済
むまで保険料の徴収を先延ばしし、さらには慰労金というおまけまでつけると
いう、目を背けたくなる程の露骨な集票政策が罷り通るに至っては、怒りを通
り越して絶望的な思いすら込み上げてきます。

 昔から、我が国には世界に冠たる優秀な官僚がいると言われてきましたが、
もはやその神通力は失われてしまったのでしょうか。地道にバブル崩壊の敗戦
処理に取り組む自分たちの真価を理解できず、ぼろくそに罵倒し続ける国民に
嫌気がさし、政治の過りを正す最後の砦としての使命感を失ってしまったので
しょうか。

 そんな筈はありません。信頼が地に落ちたといわれる官僚も、その実は律令
政治以来千数百年の歴史に裏付けられたノウハウを駆使する超一流の能吏集団
なのです。実は、我が国が21世紀に向けて不死鳥のごとく再生し、米国、欧州
あるいは中国に伍して揺るぎない繁栄を築くために、彼らは世にも見事な先駆
的社会政策を秘かに練り上げ、着々と実行に移しているのです。

 よく言われることですが、現在政治を担当している人々は、右肩上がりの経
済の中で育ったために、殆どが何らかの既得権を代表し、それを守ることが最
大の使命となっています。このため、何か今までのやり方を変える必要が生じ
ても、それが既得権を脅かす場合には、いわゆる革新政党であっても、決して
それを進めることはできません。単純に考えると、低成長時代に入れば、既得
権を守ろうとする人々と、その分割りを食うことになる人々との利害が対立
し、それぞれの代表者が政治の場で調整を行うはずです。ところが人類の歴史
を紐解いてみると、実際に既得権を持った人々からそれを奪うことができる機
会は、革命か戦争に限られているのです。我が国の将来のためとは言え、たく
さんの血が流され、多くの悲劇を生んで後世に癒しがたい傷跡を残すような選
択は、どうしても避けねばなりません。

 そこで、我が国のトップメンバーは極秘に研究を重ね、もっと平和的な解決
策を編み出しました。それは、長きに渡った高度成長時代に「最後は官僚がな
んとかしてくれる」という甘えが染みついてしまった国民に対し、今の政治の
姿をわざと醜く愚かに誇張して見せつけ、「もう官僚もあてにできず、政治家
を全部取り換えるしかない」という意識を植え付けると同時に、小選挙区制を
採用して、容易に政権の転覆が起こるようにしたのです。こうしておけば、こ
れまで「自分は政治には関係ない」と思い込んで、ひたすらそれぞれ与えられ
た仕事に専心してきた多くの国民は、既得権を守ろうとする人々の弊害に気付
き、自分で自分の利益を守る方策を必死に探る中で、やがて政治に主体的にか
かわるようになり、その中から既得権に縛られない、新世代の政治家が生まれ
るに違いないと考えたのです。

 世論調査でどの政党も支持しない有権者が激増するなど、そのような戦略が
着々と効果をあげつつある中、我々専門医と言えども、いつまでも学問の殻に
閉じこもっている訳には行きません。地盤、看板、鞄とか、ドブ板政治家と
か、とかく政治には醜いイメージが付き纏い、お高くとまっている学問とは対
局にある存在でした。しかし、それもこれからのネットワーク社会では大きく
変わります。そんなものとは関係なく、ネットワークを使って政策を訴えた
り、支持者を集めることができるようになるのは、時間の問題です。しかも平
均的にインテリジェンスの高い日本の社会では、近視眼的な利益誘導は殆ど効
力を失なっており、これからは、国民にとって真の利益を誘導する戦略の優劣
が厳しく問われます。

 旧来型の政治家が国民から見捨てられ、愚かな政策の弊害が如実になればな
るほど、今度はその領域の専門家への期待が大きくなります。その受け皿とし
て、我々臨床検査の専門医が取り敢えず提供できるものがあるとすれば、世界
第2位のGDPを誇る豊かな国民が、本来受けられるはずの検査サービスのレベ
ルを提示し、それを邪魔している犯人を突き止め、その企みをくじくための具
体的方策を立案するといったことでしょう。そしてその方策の実現を迫られれ
ば、我々が単なる評論家でいることは許されず、代表者を積極的に政治の場へ
送り込むことが必須となります。

 これからは、好むと好まざるとにかかわらず、このような活動の成果に基づ
いて、我々が専門医としてこの社会に必要な存在なのか、それとも理屈だけ達
者なただの穀潰しなのか、という評価が下されることになります。そしてその
結果を恐れる余り、何も発言せず、何の政治的行動も起こさないとすれば、そ
れは即ち自ら後者を選ぶに等しいということを、我々は十分に認識する必要が
あるのではないでしょうか。

[編集担当 西堀眞弘]

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JACLaP WIRE No.18 2000年1月11日
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