Lab. Clin. Pract., 19(2) : 138 (2001)

編集後記

 本号は本年4月20, 21日に大阪市立大学医学部の巽 典之先生のお世話で開催された第11回日本臨床検査医学会春季大会の記録と臨床検査振興会の記録が主です.これら二つは本会の主要な活動であります.前半の第11回日本臨床検査医学会春季大会では,聖路加国際病院の村井哲夫先生の,長い臨床病理医(臨床検査専門医)としてのご経験の一端も伺うことができました.また,シンポジウムは最近の検査医学の進歩,高橋伯夫先生,清水 章先生,熊谷俊一先生のライフワークのお話からは非常に得るところが多いと思います.パネルデイスカッションでは検体検査管理加算と検査医の役割と題し,活発な議論がなされています.後半の振興会セミナーでは,将来の臨床検査の姿について貴重な考えを拝聴することができます.今回の集会に参加できなかった会員の先生方には記録を読むだけでなく,臨床検査医のギルドの会であるこれらの会合に次回からは是非参加していただきそれぞれのお立場からの貴重なご意見を集会の場でお聞かせいただきたいと思います.
 さて,巻頭言の石井 暢先生からの日本の臨床検査医学の歴史をふまえてのご提言など,本号も充実した内容になっています.しかし,会誌の内容が充実し,本会の会員数が増加したと言っても,我々の絶対数は他の分野の専門医の数に比べればまだまだ少ないのは事実です.専門医の数を増やし,さらに本会が発展するように,会員の先生方の本会に対する積極的なご協力をお願いいたします.

(駿河台日本大学病院臨床病理科 土屋達行)