[ 知っておきたい! 病気予防の検査の知識(1)] 2005.04.01

病気予防のために検診・人間ドックではどんな検査をするの?

日本臨床検査専門医会  堀 川 龍 是


 検診や人間ドックを受診する前に、まず自分は何を目的としで検診や人間ドックを受けるのかをはっきりさせましょう。即ち、a)家系に癌の人が多く、自分もそろそろ癌年齢だから癌早期発見の目的で検診・人間ドックを受けるのか。b)自分としては特に不調な所や自覚症状は無いけれども(問診をしていると本人が自覚をしていないだけで、実際は症状として既に出ているものも結構あります)、予防可能な重大な病気(生活習慣病や遺伝的素因の寄与が大きい高血圧症、糖尿病等)を見逃していないか、それらを探したくて受けるのか等です。何故なら、目的によって検査の内容も当然異なってくるからです。

 現実間題として癌を完壁に予防は出来ませんが、最近は癌の早期発見のみに的を絞ったPET検査(体内腫瘍の悪性度をとらえて癌の診断する)なども出てきています。一般的に病気予防と云う観点からは b)を主たる目的として検診や人間トックを受診することになります。
 予防可能という意昧の中には、1)早めに発見して治療を開始すれば、最悪な結果を完全ではないにしろ高い確率で回避出来る、2)既に病気にはなっているが、増悪させないで済ませられるという二つの意味があります。1)の例としては、高脂血症を早期に発見し治療を開始すれば脳血管障害や心筋梗塞などをかなりの確率で予防できると云うことです。
 2)の例としては胆石症などがそれに当たります。皆さんの中には検査と思っておられない方もいるかもしれませんが、一番大切な検査は間診へ診察(既往歴・家族歴の聴取と現在の状態の診察)で、その後にいわゆる検査ということになります。検診などでは予め検診の目的が決まっている為、当然のことながら検査項目が決められている場合が殆どですが、人間ドックの方は夫々の施設が趣向を凝らして検査項目を決めています。
 下に検診や人間ドックで自分が調べたい疾患(臓器)と、その診断に必要な検査の一覧を示します。家族歴や御自分の生活習慣などを考慮して自分にはどんな検査が必要なのか、それが受診する人間ドックのコースにちゃんと含まれているかを確認して、コースを選ぶ参考にして下さい。